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妄想だだ漏れ注意報

10/11
アースト君と若様のある一日。
二人がきゃっきゃうふふしていたりします。うん。


注意:
ウィンガルの本名バレがあります。
あと、二人のキャラが崩壊しております。


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会議を終えた後、何となく風を感じたかったので庭に出た。
朝から天気が良かった為か、今の時間帯は心地好い風が吹き込んでくる。
この庭の中で一番の大きさを誇る大樹の下に立ち、全身で風を感じていると先程までの疲れが嘘のように消えていく。
やはり此処の風には特殊な治癒能力が含まれているのではないか。そんな事を考えていたら

「アースト!」

頭上から、聴き慣れた声がした。
顔を上に向けると、一際太い枝に跨っている小さな影が此方に向かって手を振っている。
相変わらずあの子は元気だなぁ、などと感じつつ小さく手を振り返すと俺を呼んだ主・ロンダウ族の子息であるリィン様はにっこりとほほ笑んだ。

「若様、そんな所で何をしてるのですか」
「鳥の観察をしていたのだ。アーストは、父上とのお話が終わったのか」
「はい。先程」
「なら、アーストもこっちに来い!風がとても気持ちいいぞ」

にこにこと、本当に嬉しそうにしている若様のお誘いを断る訳にも行くまい。
本来なら彼は家庭教師とお勉強の時間だと思ったのだが(まぁまた逃げたのだろう)知らんふりをして幹に手をかけた。
この屋敷に来てから、というより、この小さい御子息の相手をするようになってから木登りが上手くなったような気がする。
ひょいひょいと数秒もかけず登りきると此方の木登りの速度に驚いたのか、若様は目を丸くしてからぶぅ、と頬を膨らませた。
…何を怒っているのだろうか。

「アースト!」
「はい」
「早い!」
「…はい?」

何が?と言わんばかりに首を傾げるとリィン様はべちべちと小さな手のひらで枝を叩き始めた。
…どうやら、先程の上機嫌から一気にご機嫌斜めになってしまったようである。いやだから、何故いきなり。

「早すぎる!お前、此処に来たばかりの時は木登りへたくそだったくせに!」
「(あー…そういう事か)」
「なんでそんなにうまくなっているんだ!まさか、私が居ない間に一人で木登りしていたのかっ!?」

そんなのずるい!認めないぞっ!と怒りながらべちべちと枝を叩き続ける若様。
何故彼がこんなに怒っているのか。その原因は言わずもがな、今の俺の木登りの速度がお気に召さなかったらしい。
多分、この屋敷内で一番早くこの気に登れるのが自分だと言う事にこの若様は誇りを持っているのだろう。
実際、今まで木登りをした事が無い(する暇もなかった)俺が此処まで上手くなったのはリィン様の教えのお陰だ。一応。
初めて二人で登った時、俺が登りきった時に俺自身より喜んでいたもんな…この子。
…しかしそんなにべちべち叩いていたらいい加減枝が折れるんじゃないだろうか。
いやまぁ、八歳の掌で折れるほど柔ではないだろうけれど。若干心配だ。

「一人で木登りなんてしていませんよ」
「…本当か?」
「はい。俺は若様と一緒に木登りをするのが好きですから。それに、若様に比べれば俺なんてまだまだですよ」
「……そう、か?」

本当に?とじぃと見てくる若様に頷くと、先程までの怒りを何処へ吹き飛ばしたのかにっこりとした笑顔が戻って来た。
良かった、どうやら機嫌を直してくれたらしい。

「うむ、私もアーストと木登りをするのが好きだぞ!」
「本当ですか?有難う御座います」
「うん!」

すっかり上機嫌になった若様は、それからもっと上に行くぞとよじよじと登り始めた。
俺はというと、上の方の枝は今腰をかけているものに比べて細いので遠慮をしておく。
此方より高い位置にいるのが楽しいのか、若様は笑顔を絶やさないで鳥達を見ている。
暫くの間鳥を見たり他愛のない話をしている内に陽が傾き始めたので俺は樹から飛び下りた。
普段はゆっくりと降りるのだが、今日は何となく高い場所から風を感じつつ下りたかったのだ。
何時もならば若様の後に樹から下りるのだが、今日は彼の方が自分より高い位置に居たのでこっちが先に降りたのだが…。
それが、不味かったらしい。

「アースト!!」

頭上から聞こえたのは、物凄く楽しそうな若様の声。
その声につられて上を見たら、

「とう!」
「は、」

ぴょーん、と。
若様が、枝から華麗に、飛んでいた。

「ちょっ…!」

何してんだこいつ!と心の中で叫んでから慌てて身体を移動させて手を伸ばす。
相も変わらず笑顔のまま、若様はどーんと此方の胸に飛び込んできた。
高さと勢いがついていた所為か、受け止めは成功したもののそのまま背中から草むらに倒れ込む。
草が生い茂っていて助かった…若干背中と腰が痛いが。
はぁ、と溜息をつく此方の心理状態とは正反対に、物凄く上機嫌な若様は俺の腕の中できゃっきゃと楽しそうに笑うのであった。

「…若様…」
「ないすきゃっちだぞ、アースト!」
「…お褒め頂き光栄です」
「もう一回」
「駄目です」

ひょい、と肩に小さな体を担ぎあげて立ち上がる。
俺に抱えられているだけなのにそれすらも楽しいのか、若様は「きゃーきゃー」と手脚をばたばたとさせて喜んだ。
………何だか、最近若様に遊ばれている様な気がする。
やれやれ、と溜息をつきながら明日の剣の稽古の時にちょっと苛めてやれ、なんて思った俺は、きっと若様と同じでまだまだ子供なのだろう。


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もう本当に色々と申し訳ありませんでした。

プロフィール

織

Author:織
日々だらだらと。
燃えたり萌えたり、妄想したり。

好物:
真・三國無双
…趙雲/文鴦/司馬師/趙鴦
戦国無双
…さこみつ/両兵衛/高吉/忠直
TYPE-MOON
…アーチャー/弓凛/カルナ
TOX…ガイウィン
庭球…塚不二/忍跡/塚忍
学怖…新坂/坂新/風荒

特に萌えるもの:
黒髪/眼鏡/ドがつくS

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